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Vol.73 記憶を呼び起こすクスノキの香り
「嗅覚は記憶に一番近い感覚だ」とは、アメリカンポップアートの第一人者アンディ・ウォーホルの言葉。匂いによってある記憶が呼び起こされるということ は、誰しも経験があるでしょう。私よりも上の年代の人には、「樟脳(しょうのう)」の匂いが昔の家を思い出させる、という方も多いのではないでしょうか?
樟脳とは、クスノキを蒸留してつくる半透明の結晶で、昔はよく防虫剤などに使われていました。ツンと鼻をつく独特の香りがあり、樟脳を入れたタンスにしば らく洋服をしまっていると、その匂いが移ってしまうこともあります。事務所のすぐ近くにもクスノキが植わっているのですが、クスノキの葉を揉んで匂いを嗅 いでみると独特の芳香がありました。
また、クスノキからとれる樟脳が防虫剤になるわけですが、クスノキの木自体も害虫に強いようです。そのため クスノキの材を利用したタンスは防虫性が高いのだそうです。この雑学道でも以前に一度、「宮崎の巨樹」として高鍋のクスノキをご紹介しましたが、クスノキ は一般的に長寿です。これも害虫に強いという特性が、大きく関係しているのでしょう。