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Vol.138 魅惑の輝き!青銅鏡のおはなし
左の写真は、5〜6世紀にかけて築造された高鍋町の持田古墳群より出土した青銅鏡です。人類は太古の昔、水面に自分の姿を映していましたが、鉱物を研磨す ることで鏡を作り出すことを覚えました。日本では弥生時代には青銅を使った農具や銅鐸などが作られており、銅鏡も同時期に製造されていたのだといいます。 権力の象徴とされていた青銅鏡は、大和政権下の古墳時代には非常に多く作られていたそうですよ。
私は子供の頃、歴史の教科書で青銅鏡を見て、本 当にこんな錆びた銅のカタマリで綺麗に映し出すことができたのだろうかと疑問に思ったものです(^^; もちろん発掘された時の状態のままでは鏡の役割は 果たさないかもしれませんが、実際に使われていた頃は充分に光沢のある、美しい鏡だったのだといいます。青銅鏡は銅の含有率が高いほど明るく輝くようです が、発掘される古代の鏡は比較的、銅の含有量の高いものが多いのだそうですよ。施された彫刻も見事ですし、魅惑的な輝きを放つ鏡が古代において支配者の権 威を示すものとして扱われていたのも、うなずけますよね。