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Vol.859 藩を救った「飫肥杉林業」
延岡出身の私は全く聞いたことなかったのですが、宮崎に越してから結構耳にする機会が多いので県南では結構有名なんじゃないかと勝手に思っています。
飫肥杉の歴史は400年近い歴史があり、江戸時代に藩の財政を立て直すために始められたことが始まりだと言われています。
昔、財政の厳しかった飫肥藩は山林平野への杉の植林を奨励し木材を各地に出荷していました。しかし、植林はあまり進まず山林は荒廃していく一方でした。
そこで、1718年に当時の藩主・伊東佑実は希望者に領地を貸して、その利益を折半する「5民5官制度」という画期的な方法を生み出しました。このことで、植林事業は急速に発展。山林からの収益が藩の財政を大きく支えるようになったのです。
この「5民5官制度」というのは「部分林業制」とも呼ばれ、現在でも行われている制度です。藩の財政を救った藩主・伊東佑実はなかなかの切れ者ですね。
北郷の県道28号沿いにある飫肥杉峠展望台からは、この400年の歴史を持つ飫肥杉の森を眺めることが出来ます。一面に広がる飫肥杉だらけの景色は圧巻!当時の繁栄を物語っています。