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Vol.772 宮崎漆器
みなさんは宮崎漆器をご存知ですか?
宮崎漆器とは戦後、沖縄より伝わったモノで、沖縄の古い伝統工芸である琉球塗の流れを組むものとして、極めて貴重な工芸品だそうです。
琉球塗りの琉と宮崎の宮を合わせて「琉宮塗」とも呼ばれています。
素材は南九州特産のケヤキの木などが使用されており、その美しく施されている装飾は堆錦(ついきん)とよばれる独特の技法を用いたものです。
堆錦とは漆に多量の顔料を混ぜたものを薄く延ばして模様を描き、それを貼りつけていく装飾方法らしく、商品として売れるものを作るには相当の修練が必要だと思われます。
また、宮崎の高温多湿の風土は漆の乾燥に適しており、漆の朱色がより鮮やかに出るそうです。
盆、茶托(ちゃたく)、硯箱(すずりばこ)、飾盆などが作られ、県内外で広く愛用されています。
こういった伝統工芸を作るには優れた技術ももちろん必要ですがひとつひとつの作業を根気よく丁寧にすることが重要だと思います。
私もモノを作る側の人間なので、ひとつひとつの作業を丁寧に、と言った職人としての気持ちを常に抱いて日々仕事に励んでいきたいと思いました。