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Staff Blog
Vol.73 記憶を呼び起こすクスノキの香り
「嗅覚は記憶に一番近い感覚だ」とは、アメリカンポップアートの第一人者アンディ・ウォーホルの言葉。匂いによってある記憶が呼び起こされるということ は、誰しも経験があるでしょう。私よりも上の年代の人には、「樟脳(しょうのう)」の匂いが昔の家を思い出させる、という方も多いのではないでしょうか?
樟脳とは、クスノキを蒸留してつくる半透明の結晶で、昔はよく防虫剤などに使われていました。ツンと鼻をつく独特の香りがあり、樟脳を入れたタンスにしば らく洋服をしまっていると、その匂いが移ってしまうこともあります。事務所のすぐ近くにもクスノキが植わっているのですが、クスノキの葉を揉んで匂いを嗅 いでみると独特の芳香がありました。
また、クスノキからとれる樟脳が防虫剤になるわけですが、クスノキの木自体も害虫に強いようです。そのため クスノキの材を利用したタンスは防虫性が高いのだそうです。この雑学道でも以前に一度、「宮崎の巨樹」として高鍋のクスノキをご紹介しましたが、クスノキ は一般的に長寿です。これも害虫に強いという特性が、大きく関係しているのでしょう。
Vol.72 あなどるなかれ、牛の「胃力」
みなさんは不思議に思ったことはありませんか?牛などの体の大きな動物が、草だけを食べて生活していけることを。これにはどうも4つに分かれた牛の「胃」に秘密が隠されているようです。
まず牛が食べたエサは、臼歯ですりつぶされて飲みこまれると第一胃に入ります。ここには多くの微生物が棲んでおり、消化しにくい草の繊維などを分解してく れるのだそうです。それからポンプのような役割をする第二胃によってエサをまた口の中に戻し、さらに細かく噛み砕いてから再び飲み込みます(これを反すう といい、何度も繰り返される)。そうしてどろどろになったエサは第三胃を通って第四胃に送り込まれ、ここで消化が行われます。こうしてこれらの胃を通る間 にエサは微生物に分解され、その分解された栄養分を牛が吸収し、自分の肉としていくわけですね。このとき、草の成分(セルロース)が分解されて栄養になる のですが、人間にはセルロースを分解する力はないのだそうです。驚くべき牛の胃力!といったところでしょうか。牛の胃といわれても焼肉の「ミノ」や「せん まい」しか思い浮かばないものですが…なかなか侮れません。
Vol.71 主婦必見!?魚焼きマニュアル
これまでこの雑学道コラムでは、たびたび魚についての話題を取り上げさせていただきました。今回はその魚をおいしく食べる方法、「魚の焼き方」についてちょっと触れてみたいと思います。
魚を上手に焼こうと思った時、キーワードとなるのはやはり「遠火の強火」でしょう。強火で一気に焼くことで、魚の旨みを逃がさずに調理することができるん です。これを近火で焼くと、魚の身に火が通る前に表面が真っ黒になってしまいます。石膏がついた網や、二段式になった網なども売られているので、これらを 使えばガスコンロでも「遠火の強火」で、炭火焼に近い焼き上がりが実現できるようですよ。
また、焼き具合の比率は一般的に、「身が3、皮が7」 と言われているようです(その判断がまた難しそうですが・・・)。これは身を3割焼いたら、裏返して7割焼くという意味で、つまり裏返すのは一回だけとい うことになります。あまり動かすと形が崩れてしまうので、何度も裏返してはいけないという意味も込められているのではないでしょうか。
そしてもう一つ、魚の焼き方を表した言葉に「海背川腹」(海の魚は皮の方を先に、川魚は開きにした身の内側から焼けばよい)というものもあります。・・・が、これは例外も多いので、あまり参考にはならないそうですね(^^;
Vol.70 宮崎の基幹産業・養豚を学ぼう
最近、BSEや鳥インフルエンザが大きな問題になっていますが、豚肉だけはこれまでと変わらずみなさんに食べていただきたい!・・・というのも、我が宮 崎県は鹿児島県に次いで全国第2位の養豚主産県なのです。柔らかい肉質と豊かな風味に定評のある「宮崎ハマユウポーク」はぜひ全国の人に食べてもらいたい ですよね。
さて、このハマユウポークもそうなのですが、豚の場合は牛と違って純粋種のものはかなり少ないんだそうですよ。日本で飼育されている 豚は、そのほとんどが大ヨークシャー種、ランドレース種、ハンプシャー種、デュロック種の4品種間の交雑によるもの。品種毎の特徴を生かした交配によっ て、純粋種よりも効率的に豚肉を生産することができるのだといいます。ちなみに「ハマユウ」も、純粋種同士で育種改良をして種を固定した系統豚です。10 年以上の歳月をかけて造成したのだそうですよ。なかなか根気のいる作業ですね・・・。でも何千年も昔の人がイノシシを家畜として飼いならして、現在の豚に なったのだといいますから、それを考えるとそうたいした年月でもないのでしょうか(^^;
Vol.69 五ヶ瀬川浄化計画 -ホタルの舞う川を目指して-
自然豊かな宮崎県北部を流れ、日向灘に注いでいる五ヶ瀬川。その五ヶ瀬川が流れる高千穂峡は、県外からも多くの観光客が訪れる、観光のシンボルとなっています。しかしこの清流・五ヶ瀬川も一時期は未処理の生活排水が流入し、悪臭が漂うという事態に陥ったのだといいます。
1996 年、生活排水が流れ込むのを防ぐべく、高千穂町は公共下水道の整備に乗り出しました。計画は着々と進み、現在では対象世帯の約8割が下水道を利用している そうです。当時の五ヶ瀬川には下水臭が漂い、洗剤の泡が浮かんでいることもあったと聞きますが、今ではしばらく姿を消していたホタルが再び見られるように なった地区もあるのだそうですよ。ホタルは水のきれいな場所でしか育たないといいますもんね、徐々にではありますが五ヶ瀬川の水質は確実に改善されている ようです。
あなたの住む地域には、ホタルの棲む川はありますか?地域ぐるみで取り組めば、「ホタルの舞う川」もきっと夢ではないはずです。
Vol.68 寒〜い冬は、ラクダで防寒!
青島の「こどものくに」で昔から飼育されているので、宮崎県民にとっては意外に馴染み深い動物なのではないでしょうか。今日は「ラクダ」についての話題です。
ラクダが暑さに強い動物だということは皆さんご存知でしょうが、実は厳しい寒さにも耐えられるのだということはご存知でしたか?ラクダは暑い時には体温を 上げて、寒いときには下げるといったように、周囲の温度に合わせて体温を自在に変化させることができるんだそうです。また、冬が近づくと生えてくる長い毛 も、寒さをしのぐのに役立っているそうですよ。そしてこの細くて長いラクダ(主にフタコブラクダ)の毛は、「キャメル」の名称で知られていますよね。保温 性や弾力性、手触りなどが優れているため、衣類や毛布などに大変重宝されています。細い毛のみを採取したキャメル100%の繊維の暖かさは、カシミア以上 ともいわれているようです。冷え込むこの時期は、暖かいキャメルの毛布に包まって、「ラクダのももひき」を穿けば、防寒対策はバッチリですね d( ^ ^ )
Vol.67 たまにはのんびり・・・。オススメ散策コース
事務所近くに設けられている公園道路「瀬頭自転車歩行者道」を歩いてみました。犬の散歩に訪れる人や、ジョギングに利用する人、中にはベンチで昼食を食 べる人の姿も見かけられました。宮崎駅にも程近く、宮崎の中心市街地からもそう遠くない場所にあるはずなのに、ここでは別世界のようなのんびりとした空気 が漂っています。
この公園道路は、旧国有鉄道用地を利用し、平成8年度の「都市計画道路事業自転車歩行者道整備」として完成したものなんだそう です。一年中花を楽しめるフラワーリレーゾーンとなっており、瀬頭町から浄土江町まで468メートル続く遊歩道の沿路には、さまざまな植物の植栽が行われ ています。今の時期に花をつけているのを見ることができるのはサザンカぐらいですが、これから春が近づくと、また徐々に色んな花々が色づき始めるはずです よ。
ベンチや水飲み場も備えてあるので、子どもを連れて散歩に来るのにも便利かもしれませんね。晴れた休日には是非一度、瀬頭の公園道路を散策してみてください。 (JUN)
Vol.66 ご存知でしたか?驚くべき鳩の能力
都市化の影響でますます自然が失われていく現在、都市部や住宅地にもうまく適応する動物が増えてきました。その一つに鳩が挙げられますが、場所によって は被害が出るほど繁殖していますよね。平和の象徴とされながら、時に悪者扱いされている鳩ですが、実はすごい能力の持ち主なんです。
鳩は伝書鳩 に代表されるように、大変優れた方向感覚を備えています。1,000kmもの距離を飛行して戻ってくる「鳩レース」なんかも行われるほどですから、その帰 巣能力の高さは相当なものだということがお分かりいただけるでしょう。ではなぜ迷うことなく目的地へ戻ることができるのかというと、鳩の頭には方位磁石の 役割をする器官が存在するのだそうです。この体内磁石で地球磁場を感じて方向を定めているわけですね。最近では糞害を起こす鳩を撃退するための、体内磁石 を狂わせてしまう強力な磁気を発する製品も売られているようです。
ちなみに、この体内磁石は人間の体にも存在することが確認されているそうですよ。ということは、方向オンチな人はこの体内磁石が発達していないってことなんでしょうか?
Vol.65 実はカワイイ!?海のギャング
皆さんはウツボと聞いて、どんなイメージが浮かびますか?大きな口には鋭い歯が並び、蛇のように体をくねらせながら泳ぐその姿はグロテスクであり、あまりいいイメージを持つ人はいないのではないでしょうか。確かに、獲物を逃がさないよう内側に折れ曲がったウツボの歯は危険で、人間の指をも食いちぎる力を持っています。「海のギャング」なんて呼び名も、その恐怖感をあおりますよね。しかし外見に似合わず本当は臆病な性格で、こちらから手出しさえしなければ、人間を襲ったりはしないのだそうですよ。
また、同じウツボの仲間でも「ハナヒゲウツボ」なるウツボは、鮮やかな体色が美しく、ダイバーに根強い人気があるんだそうです。「クモウツボ」も、鼻栓を詰めているようにも見える突起がユーモラスで、なかなか愛嬌のある顔をしています。写真のウツボも、見方によってはかわいくも見えますが・・・!?
Vol.64 親子で体験!おさかな教室
宮崎市内にある潮見小学校で行われた「おさかな教室」にお邪魔してきました。おさかな教室とは、小学校の児童とその保護者の方々にマグロの解体見学やイワシの手開きなどを体験してもらうことで、お魚のより一層の普及を目指そうというもの。
マグロの解体ではその見事な包丁さばきに感嘆し、イワシの手開きではヌルヌルとした何ともいえない触感のイワシ相手に大騒ぎの子ども達。保護者の方はとい うと、慣れた手つきでイワシを捌くお父さんもいれば、中には子供と一緒に悪戦苦闘するお父さんも・・・。では、子どもの前で恥ずかしい姿を見せることのな いよう、みなさんにもイワシの手開きの方法を簡単にお教えいたします(^^;
まず頭をちぎり取り、そこから人差し指を入れて腹を割き、ハラワタをかき出します。次に親指を中骨に沿って頭側から尾の方へ向けて動かし、骨から身をはずします。そうして開いた状態で、尾のつけ根で中骨を折って剥がし、小骨を取り除けば出来上がり。
イワシは身が柔らかくて骨離れが良いので、手開きで素早く簡単にさばけてしまうんです。味の面でも手開きにした場合、蒲焼にした時に味のなじみが良くなるだとか、包丁から鉄の味がうつることがない、といったような利点が沢山あるようです。