トップページ » Staff Blog » Vol.147 粘土の人形「土偶」はナゾだらけ
Staff Blog
Vol.147 粘土の人形「土偶」はナゾだらけ
日本の遺跡からは、土をこねて焼き上げた「土偶」が数多く出土しています。写真のものは、高千穂町陣内遺跡から出土した土偶のレプリカです。土偶は東日本に多く、西日本には少ないようで、この土偶は県内で唯一出土したものなのだそう。それでも九州では比較的多く出土しており、特に阿蘇外輪山を取り囲む地域では多く見られるそうですよ。
写真の土偶もそうですが、土偶は頭や手足が欠けた状態で出土することがほとんどのようですね。完全な形の土偶は、ほんのわずかしか現存していません。このことから、事故や病気などの災難を引き受けてもらうための身代わりとして使われたのだという説もあるそうですが、実際のところはナゾのまま。そしてもうひとつ不思議なのが、あれほど繊細な土器が作れる縄文人であれば写実的な表現ができないはずはないのに、抽象的なものばかりを作り続けたということ。一体どんな意味が込められているのか、とっても興味深いですよね。私も土偶について調べているうちに、この不思議な魅力にとりつかれてしまいました(^^;